きらら探求軍〜細々と息をするオタクの足跡〜

主にまんがタイムきららコミック、ウマ娘に関することをぼそっと書いています。ちょこちょこyoutubeにも投稿していたり。

16 ひだまりスケッチ~サザエさん時空の解に迫る~

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清水の舞台から飛び降りて「Airpods Pro」を購入したナナシです。しかし届くのは12月の頭。どうせなら事前にちゃんと調べて予約購入しておくべきだったな。

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ふと思った事

前回、

 

1mrnoname.hatenablog.jp

 

散々「ゆりゆり2」やなもり先生の凄さを語っといてふと思ったのが、このブログのコンセプトって何だっけ?

紹介系なのか感想系なのかが自分の中で分別出来なくなっているのです。多分感想系だな、とは思っている。だって紹介系って誰に? て話でしょう? 「ゆりゆり2」なんて1ヶ月前に発売されてるしなもり先生が神である事を熟知している人はたくさんいるし、きららに関してもオタク(ビギナー)て明言しているし。

 

ひだまりスケッチ

さて、当ブログのコンセプトを改めた所で、

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実はけいおん!」より先にアニメを見ていた作品だったりします。ただその時は「きらら」ってのを知らなかったのでノーカウントで。ちなみにどういう訳か、4期の円盤はBDで全て買い揃えてあります。そんなにハマっていた自覚はなかったのですが、どうやらきらら作品への浪費癖は骨身に染みついているもののようです。今は亡きファミリーブックで買ってたはず。

4期放送当時、YouTubeの某ゆっくり実況でこの作品のサントラが使われていたのが、興味を持つきっかけになりました。

 

登場人物

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単行本8巻から引用しました。

細かく説明されているのでここでは私の説明は省く!

 

あらすじ

美術科があり全国から入学志望者が集う私立高校「やまぶき高等学校」、の変わり者が集うとされる「ひだまり荘

憧れのやまぶき高校に受かるも実家からは距離が遠く通えない為ひだまり荘に入居したゆのは、同級生の宮子や上級生のヒロや紗英らと楽しく賑やかな日々を過ごしていく。

 

やっぱり初回だけど前回のあらすじ

母校の文化祭に紗英&ヒロがやって来ます。

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ひだまり荘に住んでいる美術科の後輩である乃莉やゆの&宮子の元を訪れます。

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そして、ゆの達の「午後の当番まで一緒に文化祭を周って見よう」という提案を紗英&ヒロは快く許諾します。

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これで今月号は終わり。短え。

 

最近の連載状況

今現在、「ひだまりスケッチ」はかなり不定期連載になっていますよね。今月号(19年12月号)には掲載されていましたがページ数は少なめでしたし。

ひだまりスケッチ」は連載終了した「三者三葉」に次に長期連載されていますが、「三者三葉」単行本14冊に対し、「ひだまりスケッチ」は9巻。刊行された単行本の数を見ても連載が不定期である事は分かると思います。

何でも原作の「蒼樹うめ」先生がかなり多忙のようで、確かに私のパッと思いつく限りでも

  1. マギアレコードを始めとする「まどマギ」系の何か
  2. 他誌での連載
  3. 少し前に「蒼樹うめ展」という個展を全国各地で開き回っていた

等、漫画家だけでなく絵師としての仕事も多いのでしょう。同人活動も依然していたはずです、確か。

どんなに多忙でも身は1つ、1日は24時間しかない訳ですから、無理のない範囲で連載を続けて欲しいと思いますがそれならいっそ月刊連載を辞めて隔月連載に移行すれば良いんじゃないかと思ったりもします。

 

月刊誌で隔月連載は可能なの?

そもそも月刊誌で隔月連載が可能なのか、という話ですが例えば週刊誌で月刊連載している作品もありますし(モーニングにて「ランド」)不可能である理由が見当たりません。完全に蛇足でした

 

そもそもキャラットは隔月誌だった

2018年の11月に東京は3331 Arts Chiyodaで「まんがタイムきらら展」が開催されました。そこで販売されていた便覧には末に数名のきらら作家のインタビュー記事が載っていて、そこには当然蒼樹うめ先生の記事もあるのですが、私はそこで初めてまんがタイムきららキャラットが隔月誌だった事を知りました。

ひだまりスケッチ」作中で時間は流れています。

この時間の流れが少し独特で、隔月誌で連載していたこともあってかキャラットが発売される季節とゆの達が過ごす季節とがリンクしていたんですって。あれ、そうだっけかあと単行本1巻を引っ張り出して読んでみると、まず1話が掲載されているのがH16年4月号、つまり春で話の内容もゆののひだまり荘への入居から同じ荘に住む人へのあいさつ回りと実に春っぽい(?)。

それから2,3,4話と入学式、初の授業、ひだまり荘歓迎会と続き5話目にはもう季節は夏に。

単純にキャラット1冊に2話ずつ掲載されていたとすれば、5話目が掲載されていたのはH16年8月号。つまり夏に刊行されてたはずですから、確かに作中と現実の季節はリンクしていますね。

しかも話の内容から当時の掲載ペースも予想出来るという

次の6話ではゆの達の制服は夏物仕様なのですが、次の7話では既に冬服になっているのです。季節が夏から秋に変わったという事ですね。作中と現実の季節はリンクしているのですから8月号に5,6話が掲載され、10月号に7,8話が掲載されたという事でしょう。

隔月誌で2話ずつ掲載していたのならもうほとんど月刊連載と言っても過言ではありませんね。

ちなみにキャラットは2005年の6月号から月刊誌にシフトしたようです。ありがとう、Wikipedia

月刊連載が厳しいから休載がちになり、掲載されたとしてもページ数が削減されてしまう訳ですよね? だったらいっそ元の隔月連載、いっそ季刊連載みたいにしちゃえば誰にも負担をかけずに最終話まで連載できるような気がしているのは私がド素人だからですかね? 多分そうなんでしょうね。

 

サザエさん方式から迫るコナン時空

最初ひだまり荘にはゆの、宮子、ヒロ、紗英の4人しかおらず、そこに新入生として新キャラクターのなずな、乃莉の2人が入ってくるわけですが、この2人の初登場は単行本で言えば4巻、掲載号で言えば(頭からカウントすれば)H20年7月号になります。g最初はゆのの入居から始まった訳ですからここでようやく作中で1年近い時間が経過したことになります。現実の時間で言えば4年と3か月。

ところでひだまりスケッチは最初は隔月誌で、しかも作中の季節と現実の季節をリンクさせていた為か、作中で流れる時間の速度がえらく速い。1年なんてあっという間で単行本1巻の中に夏が2回やってきているんですよね。

普通に考えれば夏が2回やってくるという事は1年経過している証拠ですよね。でも作中で1年経ったのは単行本4巻での事。最初はサザエさんチックに同じ1年を繰り返すタイプかな? と思ったりもしましたが、アニメの内容を考えれば答えはそうではなく、同じ季節の出来事を描いているんですね。これ言っている事理解できます? 5,6話の夏とその後にもう一度やってくる夏は同じもので、どちらが先か分かりませんがその話の中で時間は繋がっているという事です。現実とリンクしているのは舞台の季節感だけで時間はリアルタイムではないと。

それでふと思ったのが、これって俗にいう「サザエさん方式」の一般解的発想ですよね?

つまり同じ1年を繰り返しているのではなく、まず1月1日から12月31日までにあった出来事を季節ごとに振り分け、振り分けたものを季節ごとに順不同に流していく、と。

そうすればあたかも同じ1年間を何度も繰り返しているように見えますよね。「ああ、キャラクターが歳を取らずにまた夏がやってきた」って。でも実際は昨年の夏と今年の夏は作品の中では同じ夏でそこだけを見れば1年どころか1週間も経っていないみたいな。

このやり方だとサザエさんのように具体的に「8月31日」とか「お正月」みたいにある日を特定できるイベントを挟まなければ、もしくはその一度出てきたイベントを再利用しなければすべては同じ1年の出来事であることを言える訳です。

この点を徹底している長期連載されている漫画が「名探偵コナン」何ですね。あの作品例えば一度クリスマスをテーマに話を描いたら二度とクリスマスで話は描かないそうです。そう言われても連載期間が期間ですからそう言われても簡単に振り返りようがないんですけどね。

 

きららの原点はここにある

話が大きく脱線したので無理やり戻すよう努力します。

ひだまりスケッチ」と言えば私の中では「きららの元祖的立ち位置」と言うイメージが非常に強く、そう思っている人が私以外に少なからずいると思うのです。

便覧によると蒼樹うめ先生は『舞台こそ美術科のある高校だけど「美術もの」ではなく「日常もの」が描きたい』と言われているんですね。確かに「ひだまりスケッチ」は作中美術の専門用語的なものとか「ヌードデッサン」みたいに普通の高校ではまずやらないような授業があったりしますが、基本はタイトルに「ひだまり」とあるようにひだまり荘ひだまり荘の面々と過ごす日常描写にスポットが当てられている訳です。いつだったか私のきらら作品のイメージって「日常+α」で構成されていると書いた気がしますが、

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このテンプレートを築いたのが「ひだまりスケッチ」と言うイメージがとても強い。それは単に「ひだまりスケッチ」以前の作品をよく知らないからかもしれません。実際蒼樹うめ先生も『ひだまりスケッチがきららのパイオニア的な作品とは思っていない』と言われています。

だけどね?

  1. きらら初のアニメ化作品で、
  2. 1期放送から5年の間に4期まで作られOVAもやり、
  3. きらら展のメインビジュアルではど真ん中に置かれるゆの
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これをパイオニアと言わずしてなんと言うのでしょう?

やっぱりきららの黎明期を支えた、きらら作品の礎的作品と言っても決して過言ではないでしょう。

 

キャラットでは今、ゆの達3年生の最後の文化祭が催されています。このまま順当に話が進んでいけば多分単行本12巻辺りが最終巻になる事でしょう。多分ゆのが卒業したら終わるんでしょうから。

ひだまりスケッチ」が終わる時、それはきららの1つに歴史に幕が下りる時とこれほぼ同義…。

 

まさか高校卒業して大学生編とかにはなるまい・・・。