なんか不思議な気分になった「うちのペットに振り回されています!」~リアルな活動には興味ないけれど~
なんでメロンブックスはキャッシュレスの波に乗り損ねたのか。
21年2月号『まんがタイムきららMAX』
新キャラが目につくのは、まだ存在が浮いているからですかね。
なんか不思議な気分になった「うちのペットに振り回されています!」
今月号からゲスト掲載が始まった、ペットを擬人化させてしまったこの漫画。
おそらくというか、ほぼ間違いなくこの漫画の最大のウリはペットの擬人化と、言葉という分かりやすいツールを使った飼い主とペットのコミュニケーションにあると思うのです、が。
その動物的要素が見た目にしかなく、性格が元の動物だった頃の性格と合致しているのかどうかがまったく分かりません。
もちろんこれは読み切り作品ではなく短期連載なので、2話以降に詳細に描いてくれるのならなんの文句もつけようはありませんが、もし私がまったく同じテーマでこの漫画の1話目を構成するとするのなら、
主人公のペット以外に擬人化したペットは最後の方に少し出す程度に留めて、擬人化したペットとその飼い主のやり取りを、人になる前の状態とのやり取りを絡めながら1話分使って描く
と思います。
そう描かなないにしても、擬人化の最大の強みは感情や理屈を表情や言葉で表現できるようにすることにあるはずなので、その要素を前面に出しながら、心情の面で読者を喰いつかせるような話にすることは間違いないはずです。
実際この漫画でもそのようなシーンはあるのですが、
心情面を深掘りするよりも、キャラクターを出す事に重きを置いたようです。
それも悪くないとは思うんですけど、そうやってどんどん新キャラを出して後からそのキャラの中身を埋めようとすると、結果的に「咲-saki」のような回想漫画になってしまうリスクもあるので、やっぱり逐次埋めながら進めていく方が良い気がするんですけどねぇ。
あとこれってそもそも動物の擬人化というコンテンツの良さをまったく理解できない1個人の意見なのですが、獣を人にする意味ってある?
例えばSNS上には数多くの犬猫の動画が多くあります。
そういう動画が癒しとしてウケているのは、言葉や理屈で理解できないペットの不思議な行動にあるはずなんです。
”魔性の女”なんて言ったりしますけど、ミステリアスってそれだけで魅力的なんです。
その”理解出来なさ”に加えて動物としての”見た目の愛嬌”がうまいこと重なり合って、結果的に”癒し”を生み出しているんじゃないか、と思う訳です。
でも擬人化ってこういう魅力をことごとく潰しちゃうでしょ?
万人受けする魅力を潰して、マニアックな人にしか受けない魅力に転化するのってどうなんだろう?って思うから動物の擬人化って意味が分からない。
完全に見た目だけの需要ですよね。
しっかり味付けされた料理をタバスコで埋めてただのすっぱ辛い食べ物にしている感が凄い。
あとあと、ぶっちゃけ、
なんか時代の波に乗り遅れてね?
と思ったのはここだけの話。
今まで流行ってきたコンテンツは、一般的に流行りだす前から一定数支持している人がいて、流行りが去った後にも一定数支持者はいるものです。
間違いなくケモノ萌えだとか、ケモナーという言葉を広めたのは「けものフレンズ」でしょう。
その影響は、最盛期に比べれば間違いなく薄れていますが、それでも残り続けていることは上述の通り確かなことで。
この漫画の作者もおそらくケモナーのクチなんでしょうね。
一時、異世界を題材にした漫画なりアニメなりが量産されていたように、流行りに便乗 してのこの設定だとすれば、時期を見誤っているとしか言いようがないです。
自分の好きな題材で漫画を描き、それを連載と言う形で仕事に結びつける事が出来ればそれが1番理想的なことではあります。
ですが、1つのコンテンツにどっぷり浸かっているコアなファンは相当数が限られ、かつ評価基準も相当厳しめでしょうから、この漫画がそういう人の元に辿り着くのか、辿り着いたとしてその人たちから好評価を得られるのかは分かりません。
ケモナー文化を理解できない人ですからね、私は。
でも1つ言えることは、動物の擬人化は、元の動物にある魅力をほとんど消し去ってしまうので、ハナから特殊な性格をしている人と比べるとインパクトに欠ける印象が強いということだけです。
間違いなくペット以上に姉に振り回されている。
リアルな活動には興味ないけれど
2次元のキャラクターを俳優などが忠実に再現したモノを2.5次元と言うんだとか。
とすれば、実際にバンド活動をしているポピパやRoseliaなんかも2.5次元ってことですよね。
そして私は悉くこの2.5次元に興味がありません。
逆に好きだって人に訊きたいんだけども、2次元のコンテンツを3次元で表現されて萎えたりしないの?
そういう問題を超えた愛があるという事なのでしょう。
あるいは見境がないか。
2.5次元や、コレを好いている人を軽く軽蔑している私ですが、コレはちょっと行ってみたいかなって思った。
まあ行かないんですけどね。