【フォワード】やっぱりホラー漫画は海外風ホラーの方がしっくりくると思うの【最果てのともだち】
まだ花粉飛んでるの?
21年5月号『まんがタイムきららフォワード』
「ちょっといっぱ!」にもそろそろ動きがあってもいいんじゃないの?
最果てのともだち
別にきららに限った話では無くてどんな漫画雑誌にもその雑誌の特長があるものです。
例えば週刊少年ジャンプだとバトル漫画が多いだとか、サッカーと野球の漫画は成功しない、みたいな。
それでは我らがきららの特長と言えばなんでしょう。
最近じゃ多種多様な漫画が増えてきているような気もしますけど、連載作・ゲスト作・読み切り作どれも含めて空気系とよばれる要素が前提にあるのがきららの特長だと思っています。
カワイイだけなら他誌でもありふれているのでね、百合姫とか。
だからこそ例えば「がっこうぐらし!」のようなサバイバルホラー漫画とか「夢喰いメリー」のようなアクション漫画とか「空の下屋根の中」のような社会派漫画、「はるみねーしょん」や「平成生まれ」のような会話劇は比較的異質な漫画と言ってもいいでしょう。
そんな異質作群に新しい仲間が今月号から増えました。
2ページ目の百合姫感が凄いと思う。
なんというか、フォント的に。
百合姫って表紙もそうだけどちょっとおしゃれですよね。
きららは言ったらチープ。
きららの「おかるてっと!」やフォワードの「さよなら幽霊ちゃん」のようにかわいいタイプの幽霊がちょこちょこ出始めたきららですけど、そんな流れにいら立ちを感じた編集でもいたんですかね。
ガッツリ目の幽霊漫画です。
1話目から間違いなく主人公のアサヒの出番ほぼ皆無です。
そしてインパクト全振り。
デジタルが紙に勝る要素として見開きのページの見やすさがあると思います。
というかこの点についてはデジタル圧勝でしょう。
デジタルじゃなきゃここまで綺麗に両開きのページ見えないよ?
この漫画の評価軸として「がっこうぐらし!」を取り上げます。
次の画像は1話目の見開きのページです。
こちらも読者に強烈なインパクトを与える見開きであることに違いはありません。
でも両者には決定的に違う点があって、「がっこうぐらし!」の場合、これは海外産のホラーによくある展開です。
つまりいきなり驚かしポイントがやってくるということ。
洋ゲーを意識して作られたバイオハザードがそのいい例になると思います。
逆に「最果てのともだち」は日本製のホラーによくある、読者(もしくはユーザー)の心理的にじわじわ来るタイプのホラーです。
つまり長々説明すると、驚かし要素としてこんなのがあるよ、ということをシチュエーションや登場人物に説明させておいて読者にある程度展開を予想させておきながら、その予想を超えるような驚きを提供してくれるホラーです。
この漫画はそのいい例となりそう。
MAXで連載中の「今日の授業は恋愛です!」は王道なギャルゲー展開を漫画化したような漫画ですが、こちらは所謂学校の怪談をそのまま漫画にしたような感じ。
展開的にも登場人物の性格的にもその相関図的にもコマ割りにも遊びの無い、教科書通りな漫画です。
だから読みにくいということはもちろん無く、つまらないということもあり得ません。
ぶっちゃけると根本的に漫画と日本チックなホラーって相性悪いんですけどね。
漫画を読み進めるペースって人によって全然違いますから、そのペースによって怖さの感じ方が変わってきちゃうので本当は漫画的には「がっこうぐらし!」タイプの方がハマります。
もちろん漫画家の描き方しだいですが。
今後の展開的にもここで出てくる幽霊の過去とかガッツリストーリーに絡んできそうなので軽く考察しときます。
まずは作中で30年ほど前に自殺した女教師の幽霊。
初登場のコマで頭が下、足が上に描かれ、次に姿が描かれる前に落下音のようなSE共に現れたことから、女教師は投身自殺したんだろうな、ということは分かります。
次の女の子の幽霊。
多分話の流れ的に女教師が自殺する要因となった女の子のような気はする。
いじめで自殺しちゃって責任感じて後追い自殺みたいな?
2号連続で幽霊モノの漫画が連載開始って、編集部はなにかに飢えてるの?
あとこの1コマはちょっとえっちいと思う。
なにが、とは言わないけどあざとくないえっちさがあると思う。
思う。