【フォワード9月号】キャラデザが漫画の軸をぶち壊した駄作「ひなことぺろ二郎」【読切・ゲスト感想】
なんかこんなのばっか。
以下が目次です。
22年9月号『まんがタイムきららフォワード』
色々愚痴にも近い感想がありますよ、今月号には。
そんな感じで本題へ。
先輩、ちょっといいですか?
来月号が最終回ということで。
既刊単行本数は2巻。
最終巻は3巻となります。
個人的にフォワードで3巻エンドは、他のきららの2巻エンドと大差ない、つまり打ち切りエンドという解釈なのですが、この漫画の場合はどうなんでしょうね。
漫画の内容的には、後輩ちゃんが先輩に女性として好意を向けるようになってしまうと成立しにくい漫画のような気はしていました。
しかしここ最近そんな展開を匂わすような展開が続いていました。
なので正直次号最終回と言われても驚きはありませんでした。
先に書いた理由もあって打ち切り感もあんまり感じませんでしたし。
円満に終わってくれていたらそれが1番ですね。
ちなみに3巻エンドを迎えた漫画が今月号にはもう1本あります。
こっちは・・・正直よく分からんです。
流し読んでいたので。
宇宙の彼方に咲く花は
個人的には結構好感をもてる漫画だったのですが、一般的にはどうなんでしょう。
そんな漫画です。
人類が犯した過ちのせいで地球に住めなくなった世界のお話です。
正直普通に読んでいたって話の背景はほとんど見えてきません。
どうして地球に人は住めなくなったのか。
話の核にあたるこの部分はまったく見えてきません。
分かるのは一般人は昔の地球の姿の映像は見てはいけないということ。
今を生きる人たちに地球の過去を知らせないためか。
昔と今の地球の”差”がどうして生まれてしまったのか、それを詮索させないためか。
まったく正解は分かりません。
でもこういう、常に背景には重い影が射しながら、それでも先に希望をもたせようとする展開はとても好きです。
好意的・悪意的、どちらも読者の自由ですからね。
だからこういう漫画は好きです。
でも何度でも書きますけど果たしてこれは万人受けする漫画なんですかね。
ひなことぺろ二郎
”大注目読み切りゲスト!”と銘打っていますね。
これは悪い意味で、でしょうか。
原作と作画はそれぞれ過去にフォワードに掲載歴がある人たちです。
原作の骨抜きチキン先生は「あいらいく俳句」。
作画の椿花子先生は読み切りですが「なほほんケア」。
どちらの漫画も結構好きだったんですけどね。
まあ綺麗な色と色を混ぜても必ずしも綺麗な色になるとは限りませんし。
もう初手のプロフィールからして個人的にはアウトでした。
どうみても33歳には見えないキャラデザ。
ここがしっかり描けていないとブレるんですよ、面白さが。
プロフィールからこの漫画は”無職で実家暮らしの独身アラサー女”の決して充実していない日常を描く漫画であろうことは推察できますし、その推察はそんなに多くは外れていません。
つまり前提としてこの漫画はある意味で「巴マミの平凡な日常」と共通するものがあります。
考えても見てください。
仮に。
仮に「巴マミの平凡な日常」に出てくる巴マミが、「魔法少女まどか☆マギカ」登場時とさほど変わらない容姿で出てきたら。
それはもう文字通りただの”日常”です。
今月号はVRゲームを遊んでいましたね。
女子高生っぽい人がVRゲームを遊んでいる様子。
そこに面白さはかけらもありません。
この漫画の面白さの軸は、あくまでも容姿を見ても生活の様子を見ても、どっからなにをどう見ても三十路を迎えた魔法少女()が主人公だ、という点なのです。
中途半端に容姿が若かったらその軸はぶれます。
「ひなことぺこ二郎」はそういうことをやってしまっているんです。
これが33歳に見えますか?
この人が独り身を憂う33歳に見えますか?
見えな時点でこの漫画はもう終わりです。
内容はともかく見てくれだけはちゃんと整えてくれよ。
いっそ29歳とか、なんとなくまだ危機感を覚えずにすみそうな年齢にしておけばいいものを。
漫画として良し悪し以前の問題です。
「きゃんでぃ!」みたいに漫画の体裁を成していない駄作は過去にもいくつかありましたがこれはなまじその体裁ができているからこそ余計に粗が目立つ駄作です。
というかそもそも今気づいたけど”大注目!”とか見出しつけときながら表紙に名前載ってないね。
その程度でしょう。
まとめ
めちゃくちゃに毒を吐いたので申し訳ないな、という気持ちがあると思ったら大間違いです。
「さよなら幽霊ちゃん」の先の展開が気になってしょうがありません。
次にくるマンガ大賞にノミネートされながら、結果が出る前に最終回を迎える勢いじゃないですか、これ。
むしろ大きな注目を浴びながらスパッと終わらせたらそれはそれで大したもんって感じですね。
「アネモネは熱を帯びる」。
この漫画も熱を帯びてきました。