きらら探求軍〜細々と息をするオタクの足跡〜

主にまんがタイムきららコミック、ウマ娘に関することをぼそっと書いています。ちょこちょこyoutubeにも投稿していたり。

【きらら9月号】「異世界サウナでととのいましょう!」に見る異世界と基本世界の混和【読切・ゲスト感想】

ウマ娘、新シナリオ出たらまた育成環境がガラッと変わりそうで怖いわぁ。

以下が目次です。

 

 

 

 

 

22年9月号『まんがタイムきらら

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異世界」というのは読んで字の如く「異」なる「世界」なわけですから少し一般感覚がズレているところに面白さがあったりするわけです。

今回の漫画はまさにそういう感じの漫画。

 

異世界サウナでととのいましょう!

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「サウナ」と「ととのう」という単語はワッと人気が出ることもなければ誰からも忘れ去られることもないという、さながら「いぶし銀」ともいうべき単語です。

日本でもサウナといえばサイズ感や温度や設備など、バリエーションに富んでいますが、基本的にどれも根っこの部分では同じで「蒸し風呂」なわけです。

ここに異世界という、この世界には絶対に存在し得ないワードが混ざることで単一的なサウナの根っこの部分からバリエーションに富んでくるのです。

それが面白かった。

この漫画に出てくるサウナは、

  • スタンダードなひのきのサウナ
  • マグマの湯気であたたまるサウナ
  • マンドラゴラに締め付けられるサウナ
  • ドラゴンのブレスであたたまる(?)サウナ

と、特に下の2つは常軌を逸したサウナとなっています。

マンドラゴラに締め付けられて暖まれる奴って絵的に多分先天性のなにか歪んだ性癖の持ち主なんじゃないの?

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マグマの湯気であたたまるサウナ、なら似たようなサウナがありそうなもんですけどね。

九州の熊本や鹿児島あたりは温泉地としても有名です。

温泉が有名な土地は火山が多くありますし、マグマの湯気とは言わずとも温泉の熱気をうまいこと活用したサウナとかありそうで良いですね。

なんかそれっぽいのありましたけど。

 

少し難癖もつけちゃいましょう。

まず開始1コマ目のこのセリフ。

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世はまさにサウナ時代! それは異世界でも同じこと・・・

確かに作中では魔王軍はもちろん勇者軍もサウナにハマっているので文字通りサウナ時代と言っても過言ではないでしょう。

問題なのは後ろの「それは異世界でも同じこと・・・」という部分。

これはどこに目線を置いて書いた文なのでしょう

最初に出てくる「世」はもちろん後に出てくる「異世界」とは別の世界のはずです。

文全体を見てもそれは明らかですよね。

とすると最初の「世」はおそらく我々の世界を指しているのだと思いますが、とすると上の一文はフィクションとノンフィクションをごちゃごちゃに混ぜこぜにした文になります。

こういうのをですね、私はあまり美しいとは思えないんですよね。

フィクションを描くなら完全にフィクションに徹して欲しいんですよ。

これに似たようなことを先月号の感想にも書きましたけど。

1mrnoname.hatenablog.jp

これはちょっと詰めが甘いと思ってしまいました。

それともう1つ。

こちらの世界でも異世界でもサウナの後には水風呂に入るのは共通のことで、異世界の場合、水風呂に浸かるのではなくスライムを身に纏って冷やすようです。

とあるラノベのスラ太郎を彷彿とさせますが。

サウナはさまざまな種類が出てきましたが、水風呂に関してはこのスライム風呂一択なんですよね。

せっかく多種多様なサウナが出てきたんですし、水風呂も多少はパターンがあったら面白かったのになぁと思いました。

もちろんあくまでもサウナの主役はサウナですし、水風呂をスライム風呂に絞ったからこそさまざまなサウナを描けたというのは分かるんですけどね。

でもせめてもう1つ欲しかった。

これは難癖も難癖、漫画のテンポを考えていないただのわがままですね。

 

まとめ

先月号は詰めの甘さが露呈した「妄想アカデミズム」ですが、今月号ではそう言ったヘマをせずに綺麗に妄想まで進めていました。

妄想のパターンも増えてきましたしこれは連載も狙えるのでは?

それと「むすんで、つないで。」が来月号で最終回というのはかなり驚きました。

荒井チェリー先生は今作がきららでの3本目の連載であり、過去の2作品はどちらも長く連載が続いていたのでこの漫画もそれなりに続くんだろうと思ったらまさかの最短での連載終了。

ま、終わるときは基本パッと終わるモンなんでしょうね、漫画というものは。