【フォワード11月号】新連載1発目だというのに細かいところで粗が目立つ「高瀬さんはドル活に夢中です」【新連載感想】
以下が目次です。
22年11月号『まんがタイムきららフォワード』
今月号のド頭から新連載が始まりましたね。
正直。
正直な感想を率直に述べると・・・たいして褒められたところがない新連載なんじゃないのかなぁと思ってしまったのですけどいかがでしょうか。
高瀬さんはドル活に夢中です
さて。
今月号で「さよなら幽霊ちゃん」と「最果てのともだち」と、同時期に連載開始した2つの漫画が同月号にて最終回を迎えました。
それだけ連載枠が空くということでしょうから、その枠を埋めるがためか、先月号には「魔法使いロゼの佐渡ライフ」、そして今月号からこちらの新連載が始まりました。
題材がなんとドール作家。
少なくとも私はこの”ドール作家”という単語はきららで初めて見ましたし、なんだったら生涯で初めて見たかもしれません。
主題はドール作家とその作家のファンとのラブコメディということで、なんだかんだ今のフォワードでは珍しい男女間の恋愛モノの漫画となるのでしょう。
百合モノの温床というイメージがきららには強いのかもしれませんが、今日日別に異性間の恋愛モノなんて指して珍しいジャンルではありません。
でもこの漫画に関しては、恋愛モノとかそれ以前に、なんと言いますか、漫画として出来が拙い印象が強かったです。
私漫画や絵を描くという点についてはずぶの素人なのでキャラデザだとかパースだとか、なんかそんな感じの絵描きにしかわからないような点は置いておいて、もっと大雑把な部分で気になったところを挙げたいと思います。
コマの連続性というか、コマの前後の繋がりがわかりにくいような気がしました。
漫画は4コマであろうともそうでなかろうともコマ割りがされています。
紙面上はこの”コマ割り”という絶対的な隔たりがあるわけですが、それは作中の登場人物たちにはまったく関係のない話ですよね。
例えば次のコマ。
男性主人公の「江田(えだ)」が女性主人公の「高瀬(たかせ)」と作中でのファーストエンカウントを果たすシーン。
ここの高瀬さんの動線を一発で理解できるでしょうか。
最後には江田に向かって真正面からよろけて倒れています。
が、その前のコマでは明らかに江田に対して背を向けて歩いてます。
後のやり取りで高瀬は貧血気味で倒れたことがわかりますが、この時どういう訳か高瀬は倒れるくらい体調が悪いというのにわざわざ180度回転して江田に倒れ掛かったことになります。
この動線を1発で理解できますでしょうか?
あとは次のシーン。
江田が高瀬に対して「ドール好きなんすか?」と問うシーン。
高瀬はかなりの恥じらいを感じたかのように顔面を赤面させていますが、次のコマではなんの恥ずかしげもなくドール好きであることを公言しています。
いや感情の浮き沈みがハンパない。
そんな堂々と明かせるなら何故たった1コマ前に赤面したのか。
ここでの高瀬の内心の変化を読みとれる人はいるのでしょうか。
他にも「食費を抑えればドールが・・・」という高瀬に対して「昨日何食べた?」と訊く江田。
いや最初に会った時に氷しか食べてないと言ってたじゃない。
そのやりとり2回目じゃない。
あとコレは神経質っぽい意見かもしれませんが、高瀬の裏表の様子を描写したシーン。
どうせなら1:1で割ってそれぞれ描けば良いだろうに何故か片方に偏らせているし。
というか縦割りよりも横割りの方が良かったのでは?
多分話は面白いのでしょう。
テーマもきっと斬新なのでしょう。
だとしても大前提として漫画の造りが非常に甘いように感じます。
別に読むうえで支障をきたすような不具合があるという訳ではありませんよ。
でも妙に腑に落ちない点が多すぎると言いますか。
これは3巻で終わるんだろうな。
というか同時期に連載が始まった「ももいろモンタージュ」だとか「魔法使いロゼの佐渡ライフ」が強すぎるとも言えるのかもしれません。
まとめ
そろそろ「ちょっといっぱい!」も連載終了の予感が・・・。
「さよなら幽霊ちゃん」は綺麗にまとめて終わっていきましたね。
単行本数は3巻と、フォワードで連載していた漫画と考えると少なく感じますが、この漫画に関してはこれが適当でしょう。
長くやってたら間違いなくその分ダレていました。
あとこの漫画終わりにヤング・テレホン・コーナーの広告を差し込むのはやめなさいよ。
そういう漫画だったんだから、これ。