【きらら5月号】滑らかに滑り出し次への期待感強めの新連載「かみねぐしまい」【新連載感想】
23年5月号『まんがタイムきらら』
前作「ぎんしお少々」の連載が終了してから早数年。
個人的に大きく期待している漫画家若鶏にこみ先生の新連載が掲載されました。
感想を書かずにはいられない。
かみねぐしまい
前作の「ぎんしお少々」を読んでいて思っていた不満点的なモノが概ね解消されている様に思える新連載でした。
やはり場数を踏めば漫画家という生き物は成長するのでしょう。
あらすじ
頭は悪いが動きがいい「榊(さかき)まえな」と、
体力はないが頭はいい「榊ツギノ」。
表向きには仲は良いがその実とても仲の悪い双子である。
母親の海外赴任に伴って二人暮らしをやむなくされた二人の前にかみ様の子供が舞い落ちてくる。
舞台作りのための1話
この1話目はいわゆるクリフハンガーの手法に則った1話目だった様に思います。
すなわち盛り上がりどころで話を一旦区切って次に繋げる話作りです。
個人的にこの手法はゲスト掲載では悪手だと思っているのですが、短くとも2年は連載できる状態を考えるとこの手法は悪くない様に思いました。
1話目にして親が不在の状態を作り出し、家1つを自由に使える様にして、かつそれが活きる展開になっていた様に思います。
キャラの絵が濃くなった様な気がする
前作「ぎんしお少々」を読んでいて特にずっと引っ掛かっていたのがキャラの描きわけの仕方です。
容姿がそれなりに似ていた姉妹が二組出てきただけでなく、全体的に塗りが薄いというか、線の細さが目立つキャラデザだったためか、とてもキャラの区別が付きにくい状況が多々あった様な印象がありました。
その点が新連載では解消されている様に思いました。
と、なんか偉そうに書いていますけど、そもそも「ぎんしお少々」を連載時に読んでいたのもかなり前のことだったから、シンプルに記憶違いってだけの話かも。
特にこちらは双子という、容姿がまったく瓜二つでもおかしくない設定の上で外見的にも内面的にも一目にどちらがどちらかがわかるようになっていました。
二卵性双生児ってヤツなんでしょうね。
性格面は知らん。
次への期待
かみ様はなんでもできるからどんなお願いでも応えることができるようです。
その上で1話目では全く描かれていないのが、かみ様が双子に拾われてから双子の家に至るまでに、
- 携帯電話がずっと圏外状態
- 帰路の途中誰ともすれ違わなかった
の2点について。
もしかしたらかみ様が双子に救われてから帰路に着くまでの間に双子のどちらかの発言をかみ様が願い事として受け取ってその願いを叶えていたのかな、とも思ったのですが、自分が読み返した限りではその様な発言はなかったので、シンプルにかみ様が上から降ってきたことに起因するなにかであろうことは推測できます。
また1話目の展開上、絶対に2話目には一つ盛り上がりどころがあるはずなので、その2点に期待します。
まとめ
「にーにといっしょ!」が最終回にして巻末掲載からセンターに移行していました。
地味ながらに良い漫画だった様に思うので最終回はちょっと残念。
「ゆゆ式」の話の展開のさせ方には毎度ながら理解を超えるモノがあります。
どうして「うすい傷」から「満漢全席」というワードにつながるのでしょうか。
こりゃ長続きする漫画だな、と改めて実感しました。
これが長期連載の貫禄か・・・。