37 あんハピ♪~本能に語り掛けてくる『愛らしさ』とは~
当記事のホットワードの1つでもありますが、果たして2次元に恋をするっておかしなことなのでしょうか。
確かに決して実ることのない恋ですけどね。
ところでクール毎に嫁が変わる平均的ネットユーザーの皆様につきましては昨今いかがお過ごしでしょうか。風邪などひかれませんようご用心くださいまし。
あんハピ♪
ある意味私の人生を壊した作品の1つです。それでも感謝の念しか感じないミステリー。好きな作品に出会えるというのは実に恵まれたことですね。
しかしこうして見比べると『誰?』ってなるくらい作画が変わりました。
なんと言うか全体的に丸くなって、コンパクトになって、小さくなった。そんな感じ。どっちの方が好きかと問われると返答に悩むところだけど、やっぱり後期の方かな。
何と言うか本能に語り掛けてくる愛らしさみたいなものをヒシヒシと感じます。いやロリコン的な意味ではなく。
登場人物
ストーリー形式の漫画は作中のコマを切り抜くのが面倒なので単行本表紙から。
通称「はなこ」
動物をこよなく愛しながら動物からとことん嫌われている悲しき主人公。何かとつけて不幸。空から花瓶が降ってくる、昼食を野生動物に取られるなんてのは序の口。地盤沈下に巻き込まれたり、空から貯水槽が降ってきたり、ライオンの折の中に閉じ込められたりと存命しているのが不思議なくらいの不幸体質。
母親はドジと言うが、だとすれば間違いなくそのドジっ子成分は母親譲り。
通称「ヒバリ」
両親の仕事の関係から中学生の頃から1人暮らしをしており、そのため家事スキルは全般高い。いついかなる時も不満を漏らさずただ頭を下げ続ける工事現場の看板に中学生の頃から恋をしており、パスケースに写真を入れるほど恋心は確かな様子。
幼少のころから体が弱く、打撲に骨折は日常茶飯事。なので自分の体の治療はお手の物で自分のことを『1人救急病棟』と揶揄する。当然運動もできないので体力もないため本ばかり読んでおり、そのため座学による知識が豊富。誰かをほめる時には必ず自分を卑下してから褒める。
本人は『少し』と言うが彼女の方向音痴は度が過ぎていて、指さされた方の反対方向に突っ走っていく。故に誰かに道案内をしてもらう時は手を引いてもらう必要がある。現代的芸術の才能を秘めており、本人もそれを強く主張している。しかし比較的常識人枠。幼馴染のレンとは幼馴染以上の関係を築きたいを思っている。大歓迎である。
幼少期から人間であるか否かという点すら問わず、とにかく♀からモテる。そのせいで危険な目にあうこともしばしば。そんな体質の為かある程度野生の動物を意思疎通を交わす事が出来る。opでは空も飛んでいる。いつでも惰眠をむさぼりたい性質で、過度に疲労がたまっている時には自転車に乗ったまま寝る事すら出来る、っぽい、やってないけど。
隔世遺伝、いわゆる『先祖返り』を起こしており、両親は純日本人らしい容姿をしておりながら金髪碧眼と外国人らしい容姿になっており、幼少から人から向けられる好奇心の視線からやがて恐怖を感じるようになり部屋に閉じこもるようになった。理学系の強化はめっぽう強く、コンピュータを操つる才に長けている。チモシーの中の人。
上記の生徒が在籍する天ノ御船学園1年7組通称『幸福クラス』の担任教師。異常な身体能力の高さ、重火器を扱えるなど個性の強いキャラでありながら作中彼女の経歴はほぼ語られなかった。四六時中笑顔でいる為か、一部の読者から線目のキャラクターだと思われていたらしい。
登場人物の名前全部一発変換出来て地味にうれしい。作中に出てくる『天ノ御船学園』の『天ノ御船』の所、何か怪しい感じがしたから『日本神話 船』と検索したら面白い検索候補が沢山出てきたので検索推奨。ただ作中の天ノ御船学園と何も縁はなさそう。
あらすじ
勉学、スポーツそれぞれの秀でた才能を持つ生徒を集めた学園、天ノ御船学園。特に秀でた才能がないことを自覚しながらこの学園に入学した雲雀丘瑠璃のクラス7組には一癖も二癖もある生徒ばかり。そんな7組の生徒に与えられた課題は幸せになること。
不憫な女子高生たちのアンハッピーな学園生活が始まる。
ちなみにこの天ノ御船学園、アニメだと完全女子高だが漫画だと普通に男子生徒もいたりする。私も入学できないかしら。ソシャゲのガチャ運のなさには誰にも負ける気がしないんだけど。
サイバーな「がっこうぐらし!」?
いつだったか、私は初めて「あんハピ♪」を見た時「サイバーな『がっこうぐらし!』」みたいな印象を受けたと言いました。
1mrnoname.hatenablog.jp
漫画でも拡張現実や仮想世界を用いたテストを行なっていますが、この印象を受けた1番の要因はやっぱりアニメ。「サイバー」の要素はここから受けたものでしょう。
それなら「がっこうぐらし!」は?
おそらく天ノ御船学園が希望ヶ峰学園と重なったからだと思います。
私立希望ヶ峰学園
ダンガンロンパに出てくる架空の学園
全国から様々な超高校級の才能を持つ高校生を集めた、卒業できれば人生勝ち組が約束された学園。
入学試験は行なっておらず完全スカウト制。
ただし1年度に1人、何も才能を持たない高校生の中から無作為に選出し、選ばれた高校生は「超高校級の幸運」として当学園への入学が認められる。
希望ヶ峰学園に監禁された15人の超高校級の才能を持つ高校生達。外に出るためには同級生を殺し、その後開かれる「学級裁判」を乗り切らなければならない。
「ダンガンロンパ」の殺し合いをして生き抜くサバイバル感が「がっこうぐらし!」と印象が重なったのかも知れません。
思い返せば「ダンガンロンパ」と「あんハピ♪」って重なる点がいくつかあって、例えば
チモシーとモノクマ
1番はやっぱりコレ。どちらも人が操っているロボット。自称マスコット的主張も同じく。
幸福クラスと超高校級の幸運
裏を返せばどちらも運がない。
天ノ御船学園と希望ヶ峰学園
どちらも才能ある生徒を集めており、その歴史も長い。ただし希望ヶ峰学園は完全スカウト制なのに対し天ノ御船学園は入学試験を行なっている。
みたいな。
「あんハピ♪」にみるハッピーとアンハッピー
作中多くの悲運を持つ高校生が出てきますが、今回はその中の恋愛事情について。
2次元に恋をする
容姿端麗、成績優秀、生活スキル全般が高めとなかなかにハイスペックなヒバリですが、そんな彼女が長らく思いを寄せている相手が工事現場の看板さん。
作中ヒバリ当人も二次元相手に恋をすることはおかしいと、自身の恋路を自分で塞ぐようなことも言っていますが、最初に書いた通り二次元相手に恋をすることってそんなに変な事ですかね?
もちろんそれが決して実る事のない恋だということを重々承知していることが前提ですよ? その点も見えないほど盲目的になってしまったらいよいよ人間終わりだと思います。
思うにどんなに異性に関心がないと自称している男にも(私のことなんですけど)必ず理想とする女性像ってのがあるのです。もちろんその理想像を誰かに押し付けることは非道ですし、仮に理想的な女性と出会えたとしてもあくまでそれは『理想的』であって『理想』ではないのです。私はそんな女性にあったことがないので分かりませんが、理想的な女性にあった時以上に歯がゆさを感じることはないのではないのでしょうか? かゆいところに手が届かないというか。
そんなわがままな理想像を三次元ならともかく二次元になら何も遠慮することなく押し付けることが出来るのです。もっと言うと必ず自分の理想とするキャラが二次元には存在する。それが二次元の強み。
だから二次元に恋をすることはおかしくないよ、おかしくない。というかそれがおかしいと言われたらいよいよ私の立つ瀬がない。
ちなみに原作の琴慈先生も『おかしなことでしょうか?」と単行本末で仰っております。まあ、正直この人が『おかしい』と言ったらヒバリがただのサンドバックに成り下がるので当然と言えば当然なんですけども。
幼馴染みに恋をする
きらら作品は概ね百合的要素を含んでいますが、今作のそのポジションを担っているのが響と蓮。
幼馴染であり、響の無茶に振り回される形で二人一緒にいる機会が多いのです。
補足
百合のカップリングはペアの名前の頭をとって略して表記することがほとんど。この場合、普通攻めを頭に持ってくる。故にゆるゆりでは向日葵と桜子のカップリングは『さくひま』か『ひまさく』かでしばしば論争が起きる事もあるとかないとか。
ちなみに私は『ひまさく』派
私は勝手にこの二人のカップリングを『レンひび』と呼んでいます。つまり蓮が攻めで響が受け。(ここで言う「攻め」や「受け」が分からない人は各々調べてください)
基本表情による感情の表現がほとんどない蓮の一挙手一投足に感情表現が豊かな響が慌てふためく様が良いのです。
このカップリングには他にも良い点があってそれは身長差。
これは異性間のカップルでもあるようです。二人に身長差があるだけで何か尊く感じる謎の理論。ゆくゆくはこの理論を徹底解明したい所存です。
「精霊さまの難儀な日常」を読んでから「あんハピ♪」を全巻一気読みすると後半のヒバリが灯里にしか見えない不思議。ヒバリを垂れ目にして短髪にすると灯里になるんだなって。
「精霊さまの難儀な日常」アニメ化来ないかな?
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