38 がっこうぐらし!考察まとめ其の1~Ωとの正しい付き合い方~
「がっこうぐらし!」系の記事にラストスパートをかけます。
これまで数本「がっこうぐらし!」の記事を書いてきまして。
もう最終巻も出ましたし、そろそろまとめておこうかと思います。
世迷言
実は「まちカドまぞく」の考察記事がGoogleの検索トップに出ております。
それとは別に「がっこうぐらし 考察 2019」と検索すると一番上に張り付けた記事が出てきます。
そのせいか私の当ブログでの目標「一日で100アクセス」という目標があっさり達成できていました。
ありがたいような、あっけないような・・・。
主賓「Ω」の到来
本作で「かれら(=ゾンビ)」を生み出していたのはΩと呼ばれるウイルスでこれは男土由来のウイルスであることが明かされました。
正確には那酒沼由来のウイルスであり、沼の水から出ると有害性を持つ=沼の水にΩの抗体が存在する、となり巡ヶ丘学院高校の簡易ろ過装置で汲み上げた水はその抗体を含んでいた為、学校の飲み水を多飲していた学園生活部の面々はΩに対する抵抗力を手にしていたということでした。
この点について詳しい考察を別の記事に書きましたのでその点はそちらを参照頂きたい。
私の考察記事は基本「Ωを生物兵器にする」という本編とは関係ないところに主幹を置いているので当まとめ記事では引き続きΩについて考察していきたいと思います。
ここで改めて記しておくと、ここで言う「考察」とは「本編の通りなら〇〇ってことだけど、それだと××って問題が生じるからそれなら△△って考えた方が自然だよね」ってとこの「△△」の部分、つまり物語の大筋に沿った形で本編とは違う流れを孕む説を提示することを指します。
ここで考察したいのはΩの歴史について。
過去にΩは2度蔓延しており、この点からΩを深堀りしたいと思います。
Ωまとめ
その前にまずΩのまとめから。
作中で分かったことは、
- 那酒沼由来のウイルスである
- 那酒沼の水にはΩを抑える抗体が存在する
- Ωに感染すると「かれら(=ゾンビ)」になる
- 「かれら」になる具体的なメカニズムは不明
1度目「龍征祭と巡ヶ丘学院高校校歌」
こちらは年代不明ですがΩの脅威から難を逃れた話です。どちらも時期を推測できる記載が一切ないのでこの2つは同じものとします。
どちらにも共通して出てくるのが怪物。
龍征祭には「悪龍」校歌には「九頭の大蛇」が出てきます。
校歌の大蛇がみなさんご存じ「ヤマタノオロチ」だとすれば龍征祭の悪龍も「ヤマタノオロチ」となります。
前回の記事でも書いた通り校歌にある首が九つのヤマタノオロチはヤマトタケルノミコトつまり人間が討伐していますので、これは、九頭の大蛇と暗喩されている災厄は人間の力で解決できたことを示しています。
また龍征祭の概要にある「悪龍を聖が倒した言い伝え」というのも上の校歌の解釈の正しさを裏付けています。
ここで気にすべき点はΩによる災害を悪龍という大きな個体に見立てそれを「倒した」と言っている点。
「がっこうぐらし!」中のΩの蔓延っぷりは特定の地域に限定できるものではなく、到底固体に揶揄できる状態ではありませんでした。
更に校歌の歌詞の一節。
七日七夜の争いに 天より降るは血の涙
大地に深く刻まれし 炎の跡こそ物恐ろし
この文言から察するにこの頃のΩの感染はかなり特定の地域に限定されたもので感染者vs.非感染者の構図が出来上がっていたのでしょう。
(「がっこうぐらし!」の場合は感染者の中に少数の非感染者。非感染者が感染者に囲われている状態)
「炎の跡こそ物恐ろし」の文言から感染者は最終的に焼却されたのでしょう。「天より降るは血の涙」は大量の血が流れた、くらいの意味合いでしょうか。
(それなら朽那川が赤く染まりとかでも良さそうなもんだけど。ちなみに赤い雨は実際に降ったことがあるらしい。ペルソナ4で聞いた)
2度目「男土の夜」
それから幾何の時が流れ時は1968年。男土市で2度目のΩ拡散。そして同じ年の10月1日には人為的な爆破行為によって男土市の人口が半減します。このことは後に「男土の夜」と呼ばれ名を巡ヶ丘市となった現在でも語り続けられることとなります。
こちらに関しては前回の記事の中の「新たな抑止力?」の項に散々書いているので、ここでは私説明を省く!
どうしてΩは蔓延したのか?
どうしてΩが蔓延したのかという点について、「男土の夜」と「がっこうぐらし!」中のそれは人為的なものとして、それなら龍征祭や校歌に記されている方はどうして蔓延したのでしょう。
Ωは朽那川の水の中では働きが落ち着くはずなので感染させるためには一度川の水とΩとを完全に分離する必要があります。そうでないと空気感染も接触完全も叶いません。ただ年代も分からないほど昔にそんなテクニックがあったとは思えません。なのでまた別に感染経路があるはずなのです。
そこで1つ考えておきたいのがΩを含む朽那川の水を飲んだ場合どうなるのかということ。対抗によって弱まったΩを摂取するとどうなるのかという話。
結論から言うとΩに感染するのではないのでしょうか。てかそれ以外に感染経路が見つからない。
発想としては花粉症のそれとほぼ同じ。つまりΩがある程度体内に蓄積されると発症するといった感じ。
花粉症の方は花粉が飛ぶのも時期があるし、川の水を飲み水にしていたのならとんでもない速度で蓄積されるのでは? とも思いましたけど、1891年の時点で男女の平均寿命は「43.55」歳で平安時代まで遡ると「30.00」歳まで下がります。つまり時代を遡れば平均寿命は下がる、汚い言葉で言えば人はみな早死にしていた訳です。なのでΩが蓄積するよりも先に寿命を迎えて死んでいたのかもしれません。親知らずみたいな。
もしくはこの地域ではΩが発祥した状態を結核みたいに不治の病、奇病として扱っていて発症したら即時処刑していた可能性もあるかも。
中編に続く
この記事を書いている間、ふと疑問に思ったことがありここに書こうかと思ったのですが、そのためには一度「がっこうぐらし!」を全巻通して読んでおきたいのと文量としてそれなりの量になりそうなので次回に引き伸ばします。