【フォワード9月号】一言に”読みやすい”といっても良し悪しはハッキリと別れるモンなのですね【感想】
21年9月号『まんがタイムきららフォワード』
明日はまんがタイムきららキャラット9月号の発売日ということで。
どうしてこうも自分は行動を起こすのが遅いのか。
という後悔はさておき、本当にフォワードはバラエティ豊かな漫画雑誌になりましたね。
いよいよ読み物として、きらら抜きに人に勧められる雑誌になってきているように思います。
そもそも自分の生活圏内にはフォワード売っている店いっこも無いけども。
追風のジン
今月号のフォワードに関してはこれを読まずしてなにを読むのか?って話でしょ。
ま、先頭カラーを読まない精神ってよっぽどの作者アンチくらいだと思うのですが。
バリエーションに富んだ漫画雑誌になった1番のきっかけはやっぱりこの漫画に尽きると思うのですよ。
「夢喰いメリー」の浸透具合というか。
フォワードはこういう派手なアクション要素強めの漫画があってちょうど良いくらいの漫画雑誌なんだなってことを改めて思いました。
ホラーがあってグルメがあってコメディがあってアクションがあって空気系があって百合モンもあって・・・。
いや読み飽きないねぇ!
細かく内容について書いてくのは不敬な気がしたので簡単に感想を列挙していきますが、
シナリオの構成がシンプルで読みやすい!
なんかワンピースの1話目っぽかった!
絵が美麗で描き込まれているのに絵がワンピースみたいにごちゃごちゃしていなくて読みやすい!
「一挙66p掲載」されていることに後で表紙を見て気付くくらいに読みやすい!
まあ要するに読みやすいの一言に尽きる1話目だったということでした。
これって普通に考えてものすごく重要な要素でかつ作者の技量が問われる要素ですよね、きっと。
ダンガンロンパだったと思うのですが、作中にこんな感じのセリフがあります。
名画は誰にだって描ける。重要なのはそれを描く速度だ。
これに合わせて書くと、
誰でも時間とページ数を重ねれば名作漫画は描ける。重要なのはそれをいかにテンポよくまとめるかだ。
ってことだと思うんです。
それっぽい事を過去に記事にしているのですが。
誰でも時間とページ数を重ねれば名作漫画は描けるのは確かだと思います。
でも時間をかければかけるほど、ページ数を重ねるほど読者は減っていきますし、読者が減れば特にこういう商業誌という掲載スペースに限りのある世界なら容易に切り捨てられるわけです。
打ち切りですね。
1話目から読みやすく、かつ面白い漫画を描けるというのはやはり同じ土俵で10年以上連載されてきた経験からくる貫禄というか。
威厳みたいなものすら感じさせました。
あとジンとは直接関係ありませんが。
作者の牛木義隆先生は新潟出身の漫画家です。
なので昨年まんがタイムきらら展が新潟で開催された折、同じく新潟出身の漫画家さんの袴田めら先生と併せた展示会(?)が別会場で開催されていました。
こっちは私も後期に行きました。
一切現場の画像データはありませんけれど。
今になって思うことなのですが「夢喰いメリー」の連載期間中にこのまんがタイムきらら展だとか展示会が開催されて良かったよなぁということ。
最終話の載ったフォワードの発売日は11月24日できらら展の開催期間は10月4日まででした。
この頃のメリーと言えば連載終了に向けてガッツリテンション上げていた頃ですし、その頃に地元新潟できらら展が開催されて、かつ個展じみた展示も開かれて・・・。
うん、やっぱりすごく良い時期だったと思います。
この頃から牛木先生には良い追風が吹いていたのでしょう。
最果てのともだち
ちょっと長々と語ってきたのでここからはあっさり目に。
廃校で教鞭をとる幽霊「夜終ヒカリ」の死に至るまでの経緯が描かれました。
まあなんと言うか、ヒカリみたいな人に私なんかは結構同情できちゃうタイプの人なのでなんとも心苦しい展開でした。
特に夜の教室で1人で教鞭をとるところとか。
なんか別の漫画でこういう展開あったよなかと思いかえしたら名探偵コナンにこんな藩士がありましたよね。
コナンの担任教師(名前忘れた)が授業参観に向けて1人夜の校舎で特訓するってやつ。
展開的には似たり寄ったりなのになぜこうも迎える結末が違うのか。
最大の要因はこっちの学校の警備員がすごく真面目に仕事をしていたということでしょうか。
コナンの学校の警備員は晩酌していましたし。
今思えばあれで給料もらっているってどうなの?
ヒカリの死因に幽霊少女のキヨが関係あるのではと思っていたのですが、キヨの方が幽霊歴は長いようですね。
赤ずきんとオオカミ少女
こちらの作品も非常に読みやすい漫画なのですが、というのもセリフ少ない、描き込みほとんどないという中身スカスカな故の読みやすい漫画となっております。
この内容なら28pもいらなくね? とは思いました。
「読みやすい漫画」って普通にとらえれば誉め言葉にしかなり得ないと思っていたのですがネガティブな意味も孕んだ言葉だったのですね。
ただ1つ非常に気になるのはこの漫画、立派な同人誌ですよね?
赤ずきんという立派な童話=元ネタがあるわけですから。
こういうのもアリなのか
という衝撃がタイトルを見た瞬間に走りましたね。
まあその衝撃がこの漫画から得られた唯一の刺激だったわけでして。
あとは以上に突っ込みどころの多いゲスト作もありましたが文字数も文字数なのでそれはまた別の機会に・・・。