69 20年6月号「まんがタイムきららMAX」~次なるウェーブを感じたい~
紙とデジタルとでまんがタイムきららは全紙読んでいるんですけどやっぱり紙の方が読みやすい。
なぜ同じ作品でもこうも感覚が違うのか。
20年6月号『まんがタイムきららMAX』
表紙を飾るのは「こみっくがーるず」のかおす先生。
確かに愛い。
愛いけども体のバランスおかしくね?
頭の位置を踏まえると膝がえらく低い位置にあるような。
ま、愛いから良いんですけど。
次なるウェーブを感じたい
たぶんまんがタイムきららに限らずどこの週刊誌、月刊誌でも変わらずそうなのでしょうけど基本読み切り掲載を経て連載に繋がります。
前回にも紹介した『まんがタイムきらら』の「きゃすとおふ!」
『まんがタイムきららMAX』の「命短し善せよ乙女」
2019年唯一アニメ化された『まんがタイムきららキャラット』の「まちカドまぞく」もゲスト掲載を経て連載をスタートしています。
何だったら連載はゲスト掲載ありきでスタートしているので、新連載だからと言ってその話から読み始めても中身サッパリと言うのも珍しくないです。
これは「まちカドまぞく」連載1話目の1コマ目。
ゲスト掲載作を読んでいる事前提のスタートですね。
つまり今ゲスト掲載されている作品がゆくゆくはアニメ化するほどの大作に化ける可能性もある訳で。
数年後に来るであろう次なるビックウェーブを感じるべく、今月号のゲスト掲載作を見ていきたいと思います。
選手入場
6月号の『まんがタイムきららMAX』に新しく掲載されたゲスト作は次の3作。
- 裏表バケ↔ション
- JKだって落語がしたいっ!
- ミライカラー
うち、「JKだって落語がしたいっ!」のみ読み切りとなっています。
裏表バケ↔ション
再登場ゲスト第1話とは、作者の日芽けい先生2度目(もしくは何度目か)のゲスト掲載ということです。
前作は10〜12月号の「ほーぷす×ハウス」。
あらすじ
主人公の宇良きゆりは人前では才色兼備な完璧女子高生。
しかし人目のない家の中ではすべてに疲れたアニメ好きの精神不安定少女。
そんな裏表に激しい差のあるきゆりの前に現れたのはちっこい化け狐。
きゆりの化けっぷりに一目惚れをした化け狐は、きゆりに弟子入りを乞う。
感想 多分ダメ人間が好き
今月号のゲスト掲載作の中で1番好き。
初めて読んだ時、主人公のきゆりと『まんがタイムきらら』で連載中の「むすんで、つないで。」のつなぐのキャラクターが被りました。
この2人の違いはつなぐは自分を「自覚のあるクズ」と自称していていっそ開き直っている感があるのに対し、きゆりは裏表に差のある性格を悩んでいるということ。
裏表のない人なんていなくて、それをつなぐのように受け入れられる人もいればきゆりのように受け入れられない人もいるわけで。
そんな人前で化けることを良しとしないきゆりが化けることを悪いことと思わない化け狐と関わって心境がどう変わっていくのか。
この先の展開が楽しみ。
この辺がフィクションがノンフィクションに勝る数少ない要素だと思っています。
現実的な問題を非現実的な要素を交えて解決、というより新たな見方を掲示出来ます。
もちろん非現実的な要素を多大に孕んでいるので問題解決の手段になり得ませんが、新たな価値観を得ることはできると思う。
あとこの作品を読んで思ったのがきっと私、こういうダメ人間が好きなんだろうなって。
JKだって落語がしたいっ!
これは読み切り作品です。
あらすじ
主人公はかねてより落語に興味があった天神みか。
落研に所属することを夢にしていたけれど進学した高校にはそんな部はなかった。
みかは新たに落研を作るため、部員集めに奔走する。
感想 面白かった、けども・・・
とりあえず話は面白かった。
でもそれはそのはず。
なぜならストーリーの展開はものすごく王道だから。
なんだったら落語である必要すら感じなかったレベル。
部活もののテンプレートを読んでいた感じ。
せっかくの読み切りなんだから部の発足まで話を展開してほしかった。
みかの担任曰く、この学校では新たに部を作るためには部員が4人に顧問が1人必要なようで、作中では結局部員3人が集まるに留まりました。
例えばね?
必要な部員を3人に減らし、かつ部員を集めることができればみかの担任に顧問をやってもらう約束を取り付ける
とかしたらこの内容でも部は発足できたのです。
これもこれでテンプレ展開な気がしますけど。
でもどうせテンプレ展開なら完全燃焼できる内容の方が良かったんじゃない?
なんか消化不良って感がすごい。
あるいはあえて不完全燃焼な感じで終わらせて次に繋げようとしたのかもしれないけども、それなら意味のない低評価もたくさんついちゃいますから、なんだかねぇ。
ミライカラー
これって本当に「初登場ゲスト第1話!!」?
あらすじ
機械いじりが好きな低血圧系少女チカは、頭にまっちゃと言う機械を乗せて今日も学校へ行く。
放課後、友人のミオと共に森の探索をしていると近くで謎の爆発が。
その後に1人の少女が現れた。
感想 ??
これはマジな話で読んでいる最中何度か最初のカラーページまで遡っていました。
これって本当に「初登場」の「ゲスト」の「第1話」??
チカは機械いじりが好きで、まっちゃはチカが作った物なのかな、ってのはなんとなく読み取れるけど・・・。
それ以外がよく分からなかった。
と言うか。
話のバックボーンがまるで見えない。
これは読み切り作ではなく多分3話までやるんだろうし、この辺の説明は2話以降で出てくるだろうから1話だけで良し悪しを決めつけるのは良くありません。
でも、引き込まれるような内容ではなかったな・・・。
総評
順位付するなら
- 裏表バケ↔︎ション
- (期待も込めて)ミライカラー
- JKだって落語がしたいっ!
感想の分量がすべてを物語っていますね。
気が早い話だけど「裏表バケ↔︎ション」は連載スタートしてくれたら嬉しいな。