これもまたテンプレートな「漁師の孫」~シナリオクリアしたので改めてKH MoM~
紅白歌合戦とかいう年末カラオケ大会を見る理由がいまいちピンと来ないヤツ。
21年1月号『まんがタイムきららフォワード』
やっとメリー読めたヤツ。
これもまたテンプレートな「漁師の孫」
高校卒業後の進路が決まらない”藍海”が話の流れで祖父”勝太郎”が営む漁師を継がされそうになる、この漫画。
ちなみにこのまま職に就かず、進学もせずにフリーターとなる漫画がきららで過去に連載されていました。
そんなに面白い漫画ではないと思うけど、なんか良い漫画です。
大抵こういう自分の進路を自分で決められないような人が、その進路を決定する場面に立たされた場合、その主人公は周りの人が決めた進路に進むことになります。
それが就職であった場合、その後で考えられる王道展開として、道は2つあり、
- 最初は渋々働いていたが、次第とその仕事に魅力を見出し、本職として全うするルート
- 渋々働くスタンスはそのままに、仕事を通して今まで見えていなかった人と人との関係や自分の本当にやりたいことを見出し、自分の夢を追いかけ始めるルート
要するに”働く”ということを経験し、心理的に学生から社会人への変化を遂げていく中で、現状に満足し維持しようとするか、自分をもっと高めようとするかの違いです。
この漫画の場合、多分1の方に行くかな?
この”漁師の孫”という漫画、第1話を読む限り、まだ藍海には勝太郎の仕事を継ぐ気はないらしく、しかし勝太郎から漁師を継いでほしいと直々に言われたところで終わってしまいました。
仮に結果的に藍海に漁師を継がせたいのであれば、ちょっと話の進め方が遅めかなとは思います。
遅いなら遅いでも別に構わないんですよ。
その分ちゃんと藍海の心理描写にコマを割いてくれているのなら。
高校生の進路選択は、1つ前の中学生の進路進学とは比べ物にならないほどその先の人生に直結していますから、そこの心理描写がしっかりされていれば、展開の遅さを補って余りあるほどに読み応えのある漫画になるはずです。
でも、これは実際に読んでみれば分かることですが、私はこの話での藍海の心理描写は拙いかなぁと思いました。
自分のやりたくないことをやらずに済ませるためには、まず自分が本当にやりたいことを見つけなくてはいけないのに、藍海はそれをやろうとしていないんですよね。
姿勢は見せているんだけど、それだけじゃあ意味がない。
現状、ただやりたくないことにNoと突きつけているだけで、これじゃただの子供のわがままです。
進路選択を強いられている高校生の思考としては短絡的過ぎるんじゃないかなぁと。
展開が遅く、かつ心理描写も拙い。
このまま話が進めば、本当に藍海が漁師を継いで継いでタイトル通り”漁師の孫”になって終わってしまいますから、マジでなんの爪痕も残さずにフォワードから消えていくことになってしまいます。
画的に注目を浴びることはあるかもだけど。
中身空っぽならすぐに飽きられそうだけども。
良い点を挙げておくと、1話に限って言えば、話の流れが容易に読める、分かりやすい話になっているので、逆に2話で読者の想像をどう裏切ってくるのか、という点に期待が出来るのは、分かりやすさをうまく逆手に取っているように感じます。
これが意図せずの偶然だったら失望モノ。
最後にまとめておくと、まず話は全体的に淡泊な印象が強いです。
話の導入から終わりまで、基本に忠実というか、冒険している感がまったくないからです。
テンプレートと言うか。
その上主人公の中身を詰めるような話でもなく、スーッと頭から終わりまで読み切れちゃう、文字通りの空気系的な漫画かなってのは素直な感想。
もちろん1話だけでこの漫画の良し悪しを語るのは無意味です。
それに、逆にテンプレート的なスタートを切ったからこそ、テンプレートに沿うなら容易に読める展開をどのように裏切ってくるのかを期待できるのは良い点かもしれません。
シナリオクリアしたので改めてKH MoM
以前にまだプレイ中だった「KINGDOM HEARTS Merody of Memory」(以降MoM)の感想を書きました。
一言で言えば”音ゲーとしてみれば結構クソじゃね?”
しかし音ゲーとしての良し悪しは実際にその人がこれまでに遊んできた音ゲーの種類や数に左右されるので、ひとまずここは置き、「KINGDOME HEARTS Ⅲ」の続編として考えたらどうなのか、ってことをシナリオをクリアした現在、ちょっと考えてみました。
結果を先に言うと、
やっぱりクソじゃね?
過去作のKINGDOME HEARTSシリーズ(以降KH)って必ずシークレットムービーってのが用意されていました。
これは次回作の内容を思わすような内容のムービーで、つまり次回予告みたいなものです。
これはその作品の次に出るタイトルの予告であり、次の作品への繋ぎの意味合いも含まれていると思います。
プレイヤーの好奇心を煽る、みたいな。
で、MoMで判明したKHⅢの後の物語は、もうほとんどこのシークレットムービーと同じような物でした。
ハッキリ言ってフルプライス払ってまで見る価値はないと思う。
KHⅢ発売後に有料DLCとして配信された「Re:mind」で補足された内容もMoMとたいして差はないように感じますが、まだRe:mindは良いんですよ。
やり込み要素が追加されたことですし。
でもMoMの場合、Re:mindでいうやり込み要素に変わる音ゲーのかなり出来が悪いので、なんとも言い難い感じ。
11月27日時点でAmazonでのPS4版の評価は星3と、決して高い評価は得ていません。
普通自分の好きなタイトルがそんなに良い評価を得られていなければ残念がるものなのかもしれませんが、これはちょっと納得できる。
ちなみにPS41版よりスイッチ版の方が微妙に評価が高いのが不思議。
というかそもそもスイッチでこのゲームを出した理由が不明すぎる。
この点は機会があればツラツラと・・・。