”まあそりゃそうなるか”って感じの「星に願いを」~きらら酒は思った以上にいい酒だった~
麦焼酎は遠慮したい。
21年1月号『まんがタイムきらら』
家からじゃオリオン座しか見えねぇ。
”まあそりゃそうなるか”って感じの「星に願いを」
”喜多島 まほ”が最愛の兄に”1人の女性”としてもらうべく、100個集めたら願いが叶う”星のかけら”を求めかけらを奪われ・奪い合う、そんな漫画。
導入からしてなかなかメルヘンチックな感じを漂わせながら、しょっぱなから人を金づちで平気で殴り倒すヤベーヤツが出てくるあたり、滅茶苦茶シビアな漫画だな、とも思ったけども、普通に考えて
- 100個集めなければ願いは叶えられず、
- そのかけらが落ちる場所が学校に限定
されるのならかけらの奪い合いは常套で、”まあそりゃそうなるか”と納得できました。
ドラゴンボールなら星がいくつも吹き飛ぶ案件ですからね。
で、暴力沙汰も仕方なし、と最後まで読みましたが、この漫画普通にホラーじゃね?
例えと言うに値しないかもだけど、”かれら”が出てこない「がっこうぐらし!」って感じがしました。
常人(=読者である我々)から見れば常識離れした数々の行動をやすやすと行い、かつそれを自然と受け取っている作中の登場人物たち。
ゾンビとかお化けとか殺人鬼とか、そういう分かりやすいモノが出てこない分、登場人物全員の内に潜むサイコパスっぷりが表ににじみ出ているような気がして、日本のホラーゲームによくある”精神的にじわじわ来る恐怖体験”というものをしてしまった気がします。
この冬の寒い時期に。
あるいは常人の狂気的部分を濃縮したような感じ。
行動心理を理解できないわけではないけど、やり方が極端。
なんでみんな金づちを常備しているの?
なんか言葉にすると延々と語れそうなのでひとまずここで切りますが、これまできらら作品の中でかなり異端な雰囲気を醸し出していた「がっこうぐらし!」でさえたった1話でここまで強いインパクトを残す事って私にはなかったので(その分アニメの1話目はすごかった)、読んでて新鮮な気はしていました。
今のきららにない作風ですから。
逆に言えばかなり冒険してきた感もあって好印象です。
正直読者受けはあまりしなさそうだから、連載に続く気配は今のところ感じないけど、1話目の終わり方を見るに2話目は少しきららの毛色に沿った話になりそうな雰囲気もあるので次回以降に期待しましょう。
でも正直にぶっちゃけると、読後にここまで気分悪くなったきらら漫画初めてかも。
きらら酒は思った以上にいい酒だった
スーパーで売られている酒の中で特に日本酒とワインは安価なものが非常に多いです。
おそらく焼酎でも良いモノと比べたら圧倒的に質の低い安酒が多くあるのかもしれませんが、それでも日本酒・ワインに目が行くのは、大抵の人がより高価な日本酒・ワインの存在を知っているからでしょう。
こういうのは基本ピンキリですからね。
2020年に開催された3度目のきらら展『まんがタイムきらら展in新潟』にて限定で販売された完全受注生産品である日本酒。
本体価格は3500円。
送料込みなら、最安でも5000円を超えます(確か超えたはず)。
酒にこだわりのない人からすれば、5000円超えの日本酒は十分に高級品で、同じ今代司酒造が出している
じゃあこのきらら酒もそれと同じくらい質の高いモノなのか、と言えばそんなわけなくて。
オークションで安値がかけられていた絵が、ゴッホが描いた絵だと知られた瞬間に莫大な値段で取引がされるようになった例からも分かる通り、付加価値を現金で置き換えると、その物自体の価値を優に超える値が付くことなんてざらにあります。
このきらら酒にしたって、滝本ひふみのイラスト込みの価格設定になっているのは間違いなく、日本酒そのものの価値は、そっち方向に精通している人にしか理解できませんが、値段相応の価値がある日本酒ではないことは確かです。
といってもスーパーで売られているような量産タイプの安酒に比べれば遥かにグレードの高い日本酒であることも確かなはずなので、それなりの期待感をもって飲んでみました。
感想をまとめると、
私の好きなタイプの酒ではなかったけどもいい酒だと思う
飲んでて凄く心地の良い日本酒。
今までよく飲んでいた安酒によくあった、飲んだ瞬間にのどに刺さるような不快な刺激はなく、息をすれば同時に鼻から”何か”が心地よく抜けていく感覚。
その上口当たりが柔らかく、とても飲みやすい日本酒って感じです。
今まで何となく辛口の日本酒を好んで飲んでいましたけど、甘口の日本酒もいいもんだなって思いました。
が、そもそも私日本酒の甘口・辛口の違いがよく分からないので、もしかしたらコレが良い辛口の日本酒なのかも・・・?