【フォワード12月号】作者のストーリー的センスが光りそうな新連載「花唄メモワール」【感想】
ウマ娘ツインウエハース!
以下が目次です。
22年12月号『まんがタイムきららフォワード』
「アネモネは熱を帯びる」とかアニメ化できるのではないのだろうか、今の百合モノに関する環境を見るに。
それはそうと今月号から新連載が2本。
しかも題材的に非常に似通った漫画です。
これはつっこまずにはいられない。
花唄メモワール
特に気になった方を選別。
主人公の「梅(うめ)」がひぃおばあちゃんの旅館「花瀧屋(はなたきや)」で働いているところ、令和4年8月から大正12年師走(12月)にタイムスリップしてしまう、そんな漫画。
個人的に気になった点として挙げるのはタイムスリップした時代の、その時代設定です。
大正12年は西暦で1923年らしいので99年前にタイムスリップしたことになります。
ぴったし100年じゃないところになにか作者に意図を感じるのですが考えすぎでしょうか。
例えばこれが大正10年(西暦1921年)の師走(12月)とかだったら。
そうなると101年前になりますから、約8ヶ月後の後の大正11年(西暦1922年)の葉月(8月)に今の時代に戻ってくる、となるとぴったし100年前から現代に戻ってくることになります。
この展開だとなにが良いのか、といえば、現代での梅の扱いを解決できるところにあります。
描かれていないのでなんともいえないのですが、梅が99年前にタイムスリップした以上現代からは梅は消えてしまっているはずです。
でも先に書いた通り大正10年師走から大正11年葉月まで過ごして、ぴったし100年前から現代に戻って来れば、現代側からすればまったく時間経過していないことになります。
つまり、梅は側から見ればただ風呂場に落ちただけ、というオチが付けられます。
要は連載を締めるときに活きてくる時間設定になるのでは、というお話。
ただこれは梅が体ごと大正12年にタイムスリップしていたら、の話でもしかしたら精神だけ、みたいな可能性もありますし、そうなると梅は現代で寝たきりJKとなっていることになります。
まあ多分それでも良いのでしょう。
なんにしても私にはない発想の元、話を作っているような気がするのでその点の展開に今後も期待せざるを得ないです。
あともう1個気になったのは梅がやたら「自分にしかできないこと」を模索することに執着している点です。
ぶっちゃけこの世に「その仕事はあなたじゃなきゃ成り立ちませんよ」なんて仕事は数えるほどしかありません。
ほとんどの国が自国のトップを多数決で決めるような世界ですからね。
オンリーワンよりナンバーワン。
それがこの世の常です。
だから「自分にしかできないこと」を探すのは多分ツチノコを乱獲するよりも難しいのではないのでしょうか。
その辺、折角大正時代にいるわけですし、現代とは違う価値観に揉まれて自分探しができたら良いんじゃないんすかね(テキトー)。
あとあと、個人的にこの漫画はこの1コマ。
この1コマを見てちょっと幻想的な漫画なのかな、とか思ってしまいました。
でもまさかタイムスリップするとはね。
まったく関係ない話ですが、タイトルにある「メモワール」という単語。
これはフランス語で思い出という意味があるそうです。
別にこのワードセンスを悪いとは言いませんが、なんか最近特にお菓子だとフランス語を乱用しているイメージが強いんですよね。
「いちごのコンフィチュール」と聞いてすぐに「いちごのジャム」と脳内翻訳できる人は少ないでしょうに。
まとめ
今月号から新連載が2つ始まりましたね。
片方が温泉旅館でもう片方はサウナ。
片方がタイムスリップでもう片方は異世界。
少なからず編集の意図がある2つの新連載ですよね。
しかも両者ともきららに漫画の掲載歴もありますし。
まあなんにしても長く連載が続いてくれればそれに越したことはないんですけどね。
なんてったって「最果てのともだち」と「さよなら幽霊ちゃん」という前例もありますしね。
はてさてこの先どうなることやら。