「けいおん!」ってどんな漫画?|きらら探求軍
一大ムーブメントを生み出した4コマ漫画「けいおん!」。
きらら漫画の中でも異例なヒット作となった「けいおん!」がどのような漫画なのか、私見を大いに交えながら書いていきます。
「けいおん!」ってどんな漫画?
2007年5月号から連載が開始し、2010年10月号に連載が終了しました。
単行本は全4巻。
その後も登場人物のその後を描いた「けいおん!college」や「けいおん!high school」なども描かれています。
そのため既刊単行本数は6冊。
テレビアニメも2期にわたって制作されており、本編は全てアニメ化されています。
アニメ「けいおん!」のすごいところの1つとして、現在に至るすべてのきららアニメの中で唯一連続2クールで放送されています。
意地でも原作内容全てをアニメ化するつもりだったのでしょうか。
またテレビアニメ最終回に繋がるエピソードを描いた「映画けいおん!」では興行収入19億円を突破。
公式に複数回の視聴を煽るような入場者特典を配布していた点について否定的な立場をとる人もいるのかもしれませんが、そんな事直近の映画じゃ当たり前ですからね。
ある意味で時代を先取りした運営方法だったのかもしれません。
間違いなくきらら史に深く爪痕を残した作品であり、後年「けいおん!shuffle」という漫画が連載されています。
個人的に色々言ってやりたい漫画ではありますが。
直近きららとちょくちょくコラボしている叡山電鉄とも当然のようにコラボしており、舞台の高校のモチーフとなった旧豊郷小学校は聖地としてファンが多く集まり、豊郷という地域自体いまだに「けいおん!」という作品を全面的に前に押し出すように至る所に「けいおん!」に関するポスターを貼っております(2019年時点での話。現在は不明)。
まぁ豊郷という地域自体がど田舎もど田舎にあるので町おこしに成功したか、と言われると微妙なところではありますが、少なくとも”豊郷”という地名を知らしめる要因となっていることは確かでしょう。
アニメ、漫画に限らず様々な分野で幅広く活躍の場を広げた漫画
それが「けいおん!」という漫画なのです。
あらすじ
私立桜が丘女子高等学校の軽音部は前年度末に部員が全員卒業してしまったため廃部寸前。
新たに4人の部員を集めなくては軽音楽部が廃部になってしまうという状況に追い込まれた秋山澪と田井中律は、話の流れで琴吹紬に軽音部に入部してもらい残り1人の入部希望者を求め勧誘活動を開始。
一方なにか部活をやりたいが特にやりたい部活がみつからなかった平沢唯は入学から2週間後、字面から大したことはやりそうにないと思った軽音部へ入部する。
改めて読んでみるとテンポはとても良い
テレビアニメかが決まったのが単行本2巻が出た頃で、その2巻時点で唯、澪、律、紬は2年生で時期は大晦日。
1巻が唯たちが入学した頃であることを考えると2巻の間で1年と8ヶ月が経過していることになります。
このテンポの速さは最近の漫画じゃなかなかないモノがあります。
このテンポの良さの原因は一体なんなのか、と考えるとおそらく漫画の分類が関係あるのだろうと思います。
「けいおん!」は音楽漫画なのでしょうか?
否、”空気系”の漫画だと私は思っています。
もっと性格に言えば、
高校生が軽音楽をやる漫画
ではなく、
軽音楽をやる女子高生の漫画
ということです。
この2つにはとても大きな差があります。
例を挙げると前者は「ぼっち・ざ・ろっく!」、後者が「けいおん!」です。
この2つが全く異なるジャンルの漫画であることは明白なことだと思います。
事実まんがタイムきらら展の音声案内において、「けいおん!」作者のかきふらい先生がそれっぽいことを言っていたような記憶が(2018年のことなのでうろ覚え)。
うろ覚えな点はとりあえず置いておいて、事実として漫画「けいおん!」は演奏シーンの描写がほとんどありません。
アニメだとその描写は沢山あるのですが、それはほとんどアニオリ。
アニメ作中に出てくる楽曲だってほとんどがアニオリです。
漫画中で歌詞がちゃんと出てきたのは「ふわふわ時間」くらいだったように記憶しています。
作中「天使にふれたよ」という曲の演奏シーンはありますがタイトルは出ていなかったように思います。
この辺を深く考えていると「映画けいおん!」を観たくなるのでひとまず置き。
ハイテンポでギャグ漫画チックに女子高生の日常を描いていたからこそ漫画「けいおん!」はアニメ化するほど人気があり、アニメ化して一層人気が増した。
そのように認識しています。
今後の「けいおん!」について
もう「けいおん!」は連載終了しているので続編の「けいおん!shuffle」について一言、二言。
「けいおん!」の登場人物は音楽に関しては軒並み天才でした。
唯は絶対音感の持ち主で聴いた音に関してアウトプットは完璧。
澪と律は高校進学前からそれぞれベースとドラムをやっており、紬はピアノのコンクールで表彰経験者。
梓は両親がジャズミュージシャンでまさに絵に描いたようなサラブレッドでした。
こういうキャラ設定があったからこそ練習シーンがほとんどなかったのでしょうが。
それに対して「けいおん!shuffle」は基本主人公バンドの面々は音楽素人です。
そのため「けいおん!」以上に軽音楽を漫画中に描くことができるようになっています。
そうなってくると作者の軽音楽に対する理解度が漫画の評価にもろに出てくると言っても過言ではないです。
正直この点を議論できるほど私は軽音楽を知らないので批評はしませんが、少なくとも同じ時期に連載している「ぼっち・ざ・ろっく!」に比べると全体的に漫画のクオリティは低いと言わざるをえないと思います。
正直どんなに登場人物に音楽的センスがないにしても「けいおん!」路線をいくべきだったのでは? と思ってしまいます。
なんにしても「けいおん!shuffle」は連載が続いていて「けいおん!」の登場人物もちょくちょく出てきているので今後の展開に期待といったところでしょうか。
正直「けいおん!shuffle」に唯が出てきたらアンケート的にまずい状況なのかな? とか邪推してしまう。
それはそうとゼルダの伝説が面白くて他のことが手に付かねえ。