【きらら6月号】恋愛は十人十色ってことを思い知らせてくれそうな漫画【黒百合クロニクル】
青星3因子の出現率を厳密に知りたい。
21年6月号『まんがタイムきらら』
ぶっ飛んだ作品っていうのは感想を言語化するのに苦労するモンなんですね。
黒百合クロニクル
普通(おそらくですが)一般的にきららに求める「百合」ってのは性的な好意ではなくもっとワイワイガヤガヤ系の友情を育む程度の軽度ななれ合いと言ったらおかしいかもだけど、でもそんな感じのモノだと思っているんです自分は。
ただガッツリした百合も読みたいからこそ百合姫も買っている自分からするとこういう軽く病み気味の漫画って刺激が強くてものすごく好きなのです。
自分の中では昨今ネット上で行きかう「百合」というワードを2種類に分別しています。
必要な分だけを取り出して比較すると、ある2人の登場人物がいたとして、
- その2人が両想いなら古典的百合
- どちらか一方が好意をもっているなら近代的百合
となります。
「黒百合クロニクル」の場合は多分だけど近代的百合かなって読み終わったとにそう思いました。
双方が好意をもっていることは確かだとおもうんですけれど、その好意が食い違っているというか。
”押坂ヒダカ”が”宇野さらら”に寄せる好意は間違いなく性的な好意だと思うんです。
でも逆にさららがヒダカに寄せる好意(?)は明らかに異質で単純に好きというよりはヒダカに好かれることに好意を寄せているというか。
”にへら~”って笑いはないわ、”にへら~”は。
簡単に言えば共依存ってやつですね。
これは好意と言っていいのかどうか・・・。
互いに寄せ合う好意が異種なのだから両想いとは言い難いと思うんです。
だったらこれは互いに片思いをしあっているというのが正しいのかなって。
この歪みながらも互いを大事に思っている関係ってのはこれまで自分が読んできたきららには無かったので読んでて凄くゾクゾクしますね。
ウマ娘を始めてから新たな性癖が続々と芽を開きつつあることを実感しているのでこのゾクゾクは良いゾクゾクかも(?)。
それから非常に気になるのがクロユリという存在。
これはどういった経緯で産まれたんだろうって感じで気になるのではなく、例えばサディストとしての素質を秘めるさららと明らかにマゾヒズムであるクロユリのやり取り。
改めて黒百合の花言葉を今度はなるべく多く挙げておくとポジティブな意味合いの花言葉として「愛」や「恋」、ネガティブな意味合いの花言葉だと「呪い」や「復習」というものがあります。
この中で見れば例えば「恋」や「愛」つまり恋愛って数多くの恋愛が存在するじゃないですか。
もちろん異性間の恋愛から同性同士の恋愛、束縛する恋愛からされる恋愛と、性癖が多くある以上その性癖を満たす恋愛も多く存在するのです。
クロユリってのがそういう数多の恋愛を具現化したような生き物だとすればマゾっぽい表現もしっくり来るなって思うんです。
だからこそ気になるのがこのクロユリは異性間で恋愛している人も襲うのか、同姓愛しか襲わないとしても男性同士で恋愛している人は無視するのかってこと。
作中だとクロユリは「ユリ~”♡♡」と発声(?)しながら襲い掛かっています。
これがコイツが百合好きだからそう言っているのか、目の前に百合がいるからそう言っているのか。
多分後者でしょう。
必ずしも「ユリ~”♡♡」と言っているわけではないですから。
だからこそ女の子以外もクロユリが人を襲うのかどうかが滅茶苦茶気になるところ。
でも明かされることは絶対にないんだろうなぁ。
だってきららの世界じゃ男は絶滅危惧種だし。
男性同士で好きあっている奴らを探すくらいなら多分ツチノコの方が簡単に見つかると思う。